四態
人にはは様々な人がおり対案行為の時でも様々な反応を返してきます。多くの場合、提案者はその経験によってその対応方法を身に着けていきます。しかしながら、経験だけでは可視化できず他の人に伝えることができません。
伝えるために人の態度を分けて考える必要があります。東洋思想には人を心には5つあるといわれておりました。底辺に流れる「意識」とその意識から派生する「思考」「感情」「感覚」「意欲」です。
ここからは私の考えですが底辺に流れるエネルギーの「意識」はどの方向に向いているかを考えます。自分の方に向いているか他の方に向いているかです。
「意識」はエネルギーですから自分に向いている方を「自力」と呼び、他の方に向いている方を「他力」と呼びます。
「他力」的な人は外に関心が向く傾向があります。そのために相手を観察したり、よくコミュニケーションをとっていきことが多くなります。
一方、「自力」的な人は関心が自分に向きがちです。そのために、他人のことに関心があまり向けられず、話題も自分中心になりがちです。
「思考」は論理的で理論や理屈に関心が向きやすい。「感情」は、嬉しい悲しい、好き嫌い、気持ちいいか気持ちが悪いかで判断しがちです。
「感覚」は情報を感覚で捉えその感覚の細かいところを重視しがちです。「意欲」は自身の欲求を求めて行動しがちです。
この「自力」と「他力」、そして「思考」「感情」「感覚」「意欲」の組み合わせが相手の態度の種類となり、私は「四態」と名付けました。
思考の内容
先ほど「思考」は論理的で理論や理屈に関心が向きやすいと説明しました。西洋的な考え方ですと思考は理性につながりは感情を抑制しより高次元の悟性に向かわせる重要な要素と考えます。しかし、東洋思想では他の反応と同様にとらえます。
思考も考えすぎると煩悩が現れ悪い意識の流れを生んでしまうという考え方です。したがって、何事も中庸を目指し過剰を押さえることが必要です。また、「思考」は分析好きなところもありますのでそれに沿った内容を好み反対に曖昧なものを嫌う傾向があります。正確な言動を好み根拠のない言動を嫌います。「心場」の中では「平」にあたる場です。正しい「思考」は「感情」よりも優位ですが悪い「思考」は頭が固く、偏屈、頑固、独りよがりとなり「怒」の場に近くなります。
感情の内容
感情は嬉しい、悲しい、好き嫌い、気持ちいいか気持ち悪いかで判断しがちです。喜怒哀楽に流されがちです。「心場」の中では「哀怒喜楽」を行ったり来たりします。常に気持ちが安定しないというのが特徴です。脳内物質の過剰分泌が原因です。アドレナリンは恐怖や不安を感じた時に、交感神経からの指令を受けて副腎髄質から分泌され、「闘争」や「逃走」を助けるホルモンです。ドーパミンは幸福物質ともいわれており、ドーパミンが作られる場所は、腹側被蓋部部にあるA10と呼ばれる神経核です。これらの脳内物質の分泌の影響で感情は引き起こされていきます。
感覚の内容
感覚は情報を感覚で捉えその感覚の細かいところを重視しがちです。感覚が鋭敏だと様々な変化に気づくことができます。「他力」の人は人の「相」の変化に敏感であり、「自力」な人は自分の内面や人以外のモノの変化に敏感になります。敏感な場合はより良いコミュニケーションがとることができ仕事での成果に結びつけることが可能になります。しかし、感覚が鋭敏だと気が付くことが多い分、時には自分が傷ついてしまうこともあるでしょう。東洋思想な中には鈍感であることを修行することがあります。これも過ぎることの悪影響を戒めるものです。
意欲の内容
「意欲」は自身の欲求を求めて行動しがちです。現代社会では意欲を肯定する考え方が中心です。意欲はエネルギーの源ですし、それによって行動することができるのです。「意欲」が強い反応の人は先ず行動します。考えるのは後回しにしてどんどん行動していくので、結果が現れやすくさらに次の行動へ移り変われるのです。良いことが多いように見える「意欲」も考えないと失敗が多くなります。忠告すると失敗してみないとわからないじゃないかと反論したりもします。やる前に考えたりするのはまどろっこしいと感じるのが「意欲」の強い人です。知行合一が求められます。「意欲」の反応の強い人は欲求の誘因に刺激を受けます。「願望」を理解しておくとコントロールしやすいと思います。
四態はさらに細分化される
「意識」から派生するものが「思考」「感情」「感覚」「意欲」の4つの表れ方をするのは分かりますがそんなにはっきりと分かれるのでしょうか。4つにはっきりと分かれて出てくると他から見てもわかりやすく判断されると思います。
しかしながら、人の心はもっと複雑に見えます。「感情」をともなった「意欲」や「思考」をともなった「感覚」もあるのではないでしょうか。四角い箱のの四隅に「思考」「感情」「感覚」「意欲」があるとします。その四隅の中間にその人の反応の出方が中の間にあるというイメージです。「思考」に最も近く「感情」「感覚」「意欲」から等しく離れている場合もあれば、「感情」に最も近くその次に「感覚」「思考」「意欲」の順に近くなるといったものです。さらにその四角い箱は、「自力」側と「他力」側の二つに分かれるイメージです。
四態の表れ方
その人の四態は「相」に表れます。「相」は言動のことを指します。四態は「意識」のエネルギーの反応ですので言動に表れやすいのです。
人の意識というものは海に浮かぶ氷山に例えることができます。海面から出ているところを意識界、海中と海面の境辺りが半意識界、海中の部分が無意識界です。四態は意識界にあり、自分でも他人からでもわかります。半意識界は「性」つまり性格です。性格は「相」で判断できる部分もあれば判断できない部分もあります。無意識界には「体」つまり体質があり自分でも他人からでも「相」では判断できません。アドレナリンやドーパミンなどの脳内物質の分泌が出やすいか出にくいかは体質に関係してくるのです。
判断基準ですがまずはコミュニケーションをとりながら「他力」的か「自力」的かを判断していきます。次に「思考」「感情」と「感覚」「意欲」の4つのどれが強く出ているかを判断していきます。
四態への対応
対応方法の考え方ですが、相手に合わせていくことが必要になります。なぜならば、人は基本的には自分に近い態度を好み、または自分を補ってくれる態度を望みます。
自分に近い態度はコミュニケーションをとるのが非常に楽になりストレスがありません。そのために無意識に関係が近くなるのが似た者同士なのです。
提案行為での対応方法ですが、先ずは自分の態度を相手のタイプに近づけること、そして状況に応じて補完関係を付け加えることです。
演じているようで抵抗がある方もいるかもしれませんが、相手も合わせてくれる努力をしていると思いそんなに悪い気はしないものです。
誤解してほしくないのは、強気に反論されたときにこちらも強気で返せということではありません。すぐに補完する対応に切り替えればいいのです。
補完関係とは
しかし、ビジネスの場合や非営利でも組織的になると近い態度だけでは目的が達成しにくい場合があります。そのために補完関係が必要になります。
例えば強いリーダーは、従順な右腕を求めたり、大雑把な人は代わりに細かい人に自分が好まない仕事をしてほしいものです。若いころ似た者同士で友達となったものの同じ人を好きになって喧嘩別れする。最初は似た者同士なので恋愛感情になって結婚するが夫婦という役割になるといがみ合い離婚してしまう。特に目標達成を課題にしたときは四態の近さを優先に考えてはだめです。相手の四態がどこにあるか、それはどのような特徴を持っているか、自分の四態と比較してメリットやデメリットは何か、どう対応すればよいかを考えていく必要があります。