五行市場論

五行市場とは

五行市場とは五行という考えを基にしたATOOSのマーケティング理論です。
五行とは、五行思想といわれる中国発祥の自然哲学の考え方で、万物は火・水・木・金・土の5つの元素からなり互いに影響し合いながら循環していくという考え方です。
マーケットも顧客・自社・競合という関係の中からお互いに影響し合いながら循環していると考えて良いと思います。
ただし、五行思想は陰陽の考えが基礎にあり、行き過ぎたものは自然に逆らうものとなり抑制しなければならないと考えます。したがって、孫子や三十六計の戦略や戦術と異なるように聞こえるかもしれませんが、同じように中庸、つまりバランスを取ることが大事であるという考えは共通しています。

五芒星

火・水・木・金・土を次のように並べて配置します。


(図1)
これは
1.木生火=木は摩擦で火を生む
2・火生土=火は燃え尽きて灰となり土へ還る
3.土生金=土の中から金属が生まれ
4.金生水=金は湿度で水を帯びる
5.水生木=水は木を育てる
という。それぞれは互いに影響しながら循環しているという考えを生んでいきます。
この相手を生かしまたは生むということを「相生」といいます。

ただし、循環だけではなく相手に勝つという関係も存在します。

(図2)

これは
1.木剋土⇒木は土の養分を吸い取り成長する
2.土剋水⇒土は堤防を作り水の流れを止める
3.水剋火⇒水は火を消す
4.火剋金⇒火は金をも溶かす
5.金剋木⇒金属は斧となりて木を伐る
という。この相手に勝つ循環を「相剋」といいます。

市場への置き換え

この五芒星の考え方を市場に当てはめていきます。


(図3)

1.エンドユーザー
2.ユーザー
3.自社
4.ユーザーの競合
5.自社の競合

置き換えた相生

置き換えた相生は次のようになります。


(図4)

1.エンドユーザーは顧客を利用します。
2.ユーザーは自社に利益をもたらします。
3.自社はユーザーの競合にも支援します。
4.ユーザーの競合は自社の競合とも契約し売り上げをもたらします。
5.自社の競合はエンドユーザーに広告を打ちます。

このように市場の中では先ほどの五芒星の様に影響し合っているのです。

置き換えた相剋

また、置き換えた相剋は次のようになります。


(図5)

1.エンドユーザーが多過ぎるとユーザーの業務量が多くなり自社の提案が通りにくい。
2.自社と自社の競合が激しいと価格競争に陥り利益が下がります。
3.ユーザーの競合のエンドユーザーへのサービスの質が高かったり量が多いとユーザーが苦しみ自社の仕事が減ってしまいます。
4.自社の競合のユーザーへのサービスの質が高かったり量が多いと自社が苦しみ売上、利益が減ってしまいます。

ユーザー、自社、自社の競合は、いわゆる3Ⅽの関係になります。


(図6)

ユーザー、エンドユーザー、ユーザーの競合はユーザーから見た3Ⅽとなります。


(図7)

五行市場の共生とは

先ほど述べたように相剋が行き過ぎるとバランスを崩します。ビジネスにおいても過当競争から価格破壊を生み利益が得られなくなります。また、寡占化が進むと価格は高止まり需要者は利益を出すことができなくなります。
市場原理がまかり通る現在においては共生は難しいと考える人もい多いでしょう。しかし、法律や規制の中に置かれている業界、士業、医療業界、介護業界などは競争戦略を用いないことも多々あります。そのような場合には五行市場の考え方が役立つと思います。
また、競争市場においての応用は五行市場論による戦略計画と五行市場論による業界突破者の戦略でご説明します。さらに、スピンアウトとして五行市場論によるスモールスプリング戦略(ニッチ戦略)もご紹介します。