大分流比因人
世の中には、主にコンサルティング会社が提唱するフレームワークというものが存在します。代表的なものは、ボスコンのPPM、マッキンゼーの7S、ポーターの5FORCE等様々なものがあります。
ATOOSでは、大分流比因人を提唱します。このフレームワークは、ATOOSの代表の私がこれまでのコンサルティングにおいて実証してきたものです。大分流比因人を用いれば、戦略立案、問題解決、人材育成等の広い分野に応用することが可能です。
大分流比因人を適用することのメリットは、短時間で課題をクリアすることができます。なぜ、短時間で実施する必要があるのか。私はこれまで、務めてきたコンサルティング会社の考え方に沿って戦略立案等をクライアントに対しコンサルティングを実施してきましたが、壁にぶち当たったことがあります。お客さまから「効果は出ています。でも続ける予算がありません」というものです。コンサルティング会社のフィーは安いものではありません。コンサルティング会社の請求は、提供時間ベースで請求することが多く、クライアントに金銭的負担をかけます。クライアントは商売人ですので、いくら価値があっても長い期間支払い続けるのを嫌がるものなのです。この点が問題でした。
しかし、短時間で本当に実施できるのかという疑問をもつでしょう。多くのコンサルティング会社は業種を特定していません。そのために、コンサルティングを行いクライアントからお金をもらいながら勉強しているのです。これは失礼な話です。こんなことをコンサルティングを受けようとしている企業や既にコンサルティングを受けている企業の社長が見たら噴飯ものでしょう。しかし、これが実態です。ATOOSでは、業種を特定します。勉強は済ませております。だから、導入した時点からメリットを提供することができます。
それでも、短時間では組織や人を変えられないのではという疑問をもつでしょう。大分流比因人の導入の仕方は、常為兵感驚楽です。実際に、現実に、事実をもとに進められます。観念やひねくりまわした思考ではありません。これまでのコンサルティングの一般的な方法は大企業で成功したやり方を水平展開しようとするものです。そうしますと、導入企業に対してお勉強してもらわなければなりません。人事制度を例にとれば、給与制度、評価制度、教育体系等には基本的な考えが出来上がっておりますので導入する企業が知らない場合はまず学習しなければならないのです。何度も言うようにお勉強ではありません。お勉強ならコンサルティングといわずに「これは学習のためのものです。別途研修を行いましょう。いかがしますか?」と社長に質問すればよいのです。目的は、人や組織を変えることです。変える方法は学習という方法もありますがそれだけではありません。
大分流比因人は、お客様にメリットがあるものばかりです。これまで行われてきたコンサルティング会社に都合の良い方法を捨ててお客様思考で考え抜いた方法です。関心のある方は続きをご覧ください。
大分流比因人の要素
大分流比因人の要素は、読んだ通り6つです。6つの要素にすることで大きな目的から具体的な打ち手に落とし込むことが簡単にできます。また、手順ではなく状況に応じて要素を組み替えたり、前後しながら進めていきます。具体的に、一つ一つご説明します。
大
先ず大きな視点から始めるということです。大きな目的、目標は何かということを考えていきます。小さな目的、目標から入ってしまうと必然的に小さな内容にまとまります。取り組む課題にもよりますが、例えば事業計画など比較的大きな視点で考える必要があります。また、個人の半期の計画に用いる場合はそれほど大きく考える必要はありません。
分析に用いる場合は、市場規模、お客様の要望は何かを考えていきます。分析でよく問題になるのが実証的にデータを収集できればよいのですが収集できない場合はどうするのかというものです。その場合は、フェルミ推定などの推定的な方法で検討する方がよいでしょう。
コンサルティングの現場でよく起きることは、この目的を考えるのは他人からの質問によって引き出されやすくなるということです。例えば、「その目的はなぜ必要なんですか?」「何のためにそれを行うのですか?」という質問が効果的なのです。自分で考えるとこれをやるのは当たり前、これをやらなければならない、これをやりたいというということに凝り固まってしまいます。その結果、大きな視点で考えることができなくなってしまうのです。ところが他人から、質問されることで「そういわれてみればなぜ自分はそれをやりたいんだろう?」という疑問が出てきて大きな視点に足り戻ることができます。
分
「大」を達成するためにどの要素が必要なのかを分けて考えていきます。すべての「大」には必ず複数の要素があります。それを分けて考えることで「大」を達成しやすくなるのです。
いくつに分けるのかが最初の問題です。基本的には2~4要素に分けて考えます。例えば、小売店の売上アップという目標を設定したとします。小売業の売上は商品単価と来店客数の2つで分けることができます。2つに分けることは「分」の基本です。大と小、長と短、多と少、高と低、過去と将来、強みと弱みなど2つに分けられます。このことを「切り口」といいます。なんら難しいことではありません。2つに分けることは誰でもできるのです。
何で分けるのかが問題になってきます。世の中にある多くのフレームはマトリクスになっていることに気づくでしょう。基本は2つに分けた要素を縦横に構成するやり方です。分ける際に大切なことは、「大」が漏れなく入っている「切り口」を探すことです。しかし、完全なものを作る必要はありません。類推と実証を繰り返し良いものに仕上げていけばよいのです。
分け方はマトリクスだけではありません。ツリーで分けることも多く行われております。漠然とした目的をツリーで分ければ具体的な手段に落とし込むことができます。マインドマップや連関図で考えれば次々と発想が浮かんできます。
コンサルティングや研修で起きがちな問題は、フレームワークを使うことで完全なものができたという錯覚が生じることです。SWOT分析やPPMなどのフレームワークは素晴らしいツールなので完成させればよい案が浮かぶはずだと考えることはよく起きます。私が知るケースでは、ある大企業の研修で選りすぐった人材で数か月かけて多くのフレームワークを使用し完璧ともいえる戦略を考えました。しかし、数か月後その戦略とは全く違った撤退とリストラを発表しました。このように変化というのは突然起きる場合もあります。完璧にする時間があるのなら他の時間にまわしましょう。
流
物事にはすべて過程がありますのできちんと考えていきます。一挙に考えていくと無理が生じます。目的を達成したいと思えばある程度過程を考えておく必要があります。過程を考えることで漏れが少なくなります。時系列で時間の流れを考えていくことも必要です。
「流」で重要なことは時の流れを意識することです。現在ばかりに囚われていると多くのことが見えなくなります。現在の売上や収入、現在の問題に囚われて打ち手を考えたとしてもと変化が起きた時にはリセットされてしまいます。過去、現在、将来を考えた時に必然性を見つけることができるのです。しかし、最近は歴史や過去から学ぶ考え方が少なくなりました。新たなものを生もうとするあまり商品やアイデアが一過性で短命になってきています。その中において、歴史や過去から学んで発想する企業や人は永く支持されています。
「流」は変化ですからあまり考え過ぎずに打ち手を考える心構えも必要です。100%の完全性を追い求めるのではなく70%か80%を考えればいいのです。100%にしようと思うと時間やお金もかかりメリットよりもデメリットが多くなります。80対20の法則や少し前にはやったロングテールなども同じような考え方をしています。
対象とする時間の範囲が長くなれば長くなるほど不確実性の要素が大きくなり考えにくくなります。作業手順などの小さな流れを考えると直ぐに考えることができますが。過去、現在、将来の長期の範囲で考えようとすると特に将来についてうまく考えられなくなってしまうことが多くなります。「過去はこうだった現在はこうなっている将来はこうなるはずだ」という強い類推をするよりも「過去と現在を考えるとこのような方向に向かうかもしれない」という方向性のヒントが出ればよいのです。
比
周りと比較し自身の問題ややるべきことを明確にさせていきます。こうした事業を起こしたい、このような商品やサービスを作りたいという思いが強くなればなるほど周りが見えなくなってしまいます。これだけ多くの会社や商品が多いと必ずお客様は他社と比較をします。その時、自社の商品はこうした違いがあるということをお客様のニーズと絡めて説明し納得が得られなければ、価格でしか比較はされないでしょう。
ただし、最初から比較の発想で考えてしまうと小手先ばかりな発想に終わってしまい、その場その場の小さなことに振り回されてしまうことが多くなります。ですから、大分流比因人では、最初に「大」を考えるのです。強い思いの目的があるからこそ手段はどうしたらよいのかを考える意味があるのです。
大分流までの発想と比因人からの進め方の違いは考えr範囲の大きさの違いがあります。大分流までは大きく考え全体をとらえていくことが必要になります。比因人からは大分流で考えられ内容を絞り込んで具体化させていく意識が必要になってきます。
単なる差別化を考えるのではなく、より本質に近づいて違いを作るのか重要になります。そのためには、同業者と比較するだけではなく見本となる他業種との比較も必要になります。ここで注意したいことは、「比」は差別化だけでなく模倣も考えの中に入れています。日本の多くの企業では差別化戦略よりも模倣戦略を重視しています。私はこの理由は、お客様が他社との違いよりも同じことの安心感を重視しているからだと思います。実際にある研修で、自社のサービスの特徴を棚卸させてみたところ9割がた同じだったのです。1割の違いといっても制約要因のために違わざるをえなかったのでした。その結果、お客様から違わないのならば価格を安くした方から購入するという要求を多く受けているのです。
他社と差別化しなければならないという企業常識に縛られています。欧米の戦略からの影響でしょう。しかし日本のお客様は多くの違いを望んでいません。安心感を犠牲にしない小さな違いが重要なのです。
因
原因結果、目的手段を具体化させて行うべき行動を明らかにしていきます。情報化社会では、「因」の考え方が弱くなっています。原因結果で深堀する考え方よりも新たな方法を着手していく方が好まれます。多くの企業の仕事のしかたに振り返り、反省、改善に時間を割くことを減らしています。マンパワーを絞り込んだために時間を割くことができなくなったことも理由として挙げられるでしょう。絞り込むノウハウを持った人が少なくなってきていることも考えられます。しかしそれだけではないと思います。お客様も新たなものを好むことも影響しています。
しかし、成功の裏側には深く掘り下げて考えたから鉱脈が見つかるのです。今人気のiPhoneもやみくもに新たなものを出して偶然に当たったのではありません。スティーブ・ジョブスが深く考えたからこそ成功があったのだと思います。ただし、一般の企業が深く考えればすぐにうまくいくわけではありません。ここぞと思うところを掘り下げればよいのです。
「因」で大切な要素として「他社や他人は変えることはできないが自社や自分は変えることができる」ということです。原因を他に求めていくと必ず相手が変わらなければという制約要因が出てきます。しかし、現実に相手を変えることは容易ではありません。策を弄すことを続けていかなければなりません。状況を一変させるためには自身を変えることが早道な時があるのです。
また、「なぜ」を考えていくことも重要です。しかも繰り返し考えるのです。なぜを繰り返すことで本当のやるべきことが見えてきます。なぜ自社は売り上げが上がらないのか。なぜ商品単価は上がらないのか。なぜ高額商品は売れないのか。なぜ自社の高額商品は他社より品質が劣っているのか。なぜ〇〇の品質は改善効果が表れないのか。具体的な手段に落とし込むまで検討するのです。
人
最後に人の要素を考えまとめていきます。マネジメントにおいて人の意識を変えることは以前よりも増して難しいとされています。そのために、意識を変えることを諦めて意識をすでに持っている人を採用しようとかすぐに意識の低い人を切ろうとする企業は増えています。さらに、面倒な人を増やすよりいうことを聞く機械化、コンピュータ化を進めてしまおうという企業も増えています。しかし、雇用のない企業に未来はありません。他を出し抜いて経営書と資本家だけが生き残る社会は必ず崩壊いたします。
しかし、これだけ個人主義が進み欲求も多様化している現在では同じ方向に人の意識を向けさせる続ける方法は限られております。ご存知のように欧米流成果主義は日本で定着しませんでした。個人主義化しているとしてもそこも日本的だからだと思います。報酬で差をつけても意識や仕事のやり方がこれまで通りでは効果が表れないのです。しかも、企業のシステムだけを変えても社会のシステムや意識が変わらないのですから企業だけ変化してもどうにもなりません。
それでも人は人よりいい生活をしたい、自分のやりたいことをやりたい、納得して行動したいという欲求を持ってます。それを他から押し付けられるのではなく自身で進めていきたいのです。自己鍛錬ならば努力ができるのです。自分がやろうとしたことには嘘をつけないのです。その精神に企業は手助けしてあげればよいのです。