因果心事による集団的問題解決原則・法則編

はじめに

 

集団的問題解決を図っていく場合には、人を知り、自然のことわりを知ることが必要です。様々な問題解決の事象を見聞きするにつれて、共通に表れる法則のようなものがあります。表現のしかたや名前のつけ方は異なれど驚くほど共通しているのです。

また、これを意識して行わないと上手く問題を解決できないという原則のようなものがあります。

そこで、原則・法則編では集団的問題解決を図る際に意識して行うことが必要だと思われることを原則といいます。そして、意識しなくても自然に取り巻いて影響を与えてくることを法則といい説明していきます。

 

原則を知り理想となる状態を目指す

 

GIVEが優先の原則

 

GIVE AND TAKEという言葉がある。何かの利益を提供しそして提供されるということです。

人には損得勘定を持つことがありますので、仕事や人間関係で見返りを期待するでしょう。そのバランスがあったときをWINWINといいますが、なかなかそうは簡単にその状態にはなりません。

それはお互いが提供し合っている価値を合わせることがなかなか難しいからです。

 

またGIVEとTAKEを合わせようと思うと常にお互いの行為を気にしていないとならないのはとても難しいと思います。

そのために、先ずはGIVEを優先させるのです。

ただし、TAKEを期待してはなりません。しかし自然に相手が返報性の気持ちが沸き起こりTAKEしてくれるのです。

そんなことしてたらTAKEばかりになり損をすると思うかもしれません。そしたらその人から離れればいいのです。

そして、GIVEするひとを見つけていき関係を構築すればWINWINな関係を築くことができるのです。

 

理解が優先の原則

 

関係を構築するにはお互いが理解し合わなければなりません。

でも理解し合うのも簡単にはいきません。相手が我欲・衆愚のステージの人は自分ばかりの話に偏りがちです。こちらから話しても話の腰を折り自分の話をし始めます。

内観のステージの人ならばこちらの内容を理解しようと努めます。しかし、まだ心は開いてはいません。

内発のステージにいる人は理解し理解されようとしますので心が開きだしていますが、意志は開いていません。

発進のステージにいる状態は、お互いが深い状態でつながり共通の価値観と目的をもち本音が言い合えます。そして、高い意志で次に進もうとしています。

GIVEが優先の原則と同じようにこちらが相手を理解しようとするのが優先されます。

下のステージの人ならば自身のステージの対応をすることで刺激します。それでも気づけないのなら距離を置けばいいのです。

そして、人は承認の欲求を持っていますので褒めるように努めます。批判は避けることが重要です。批判されれば反撃し場合によっては恨みを買うことになります。

共感することで親近感が強まります。さらに共通の価値観や目標を持つことができればその関係は強固になります。

理解するためには深く聴くことも重要です。そのためには勝手な解釈や評価を留保します。

 

相乗効果の原則

 

基本的には相乗効果にある段階では、お互いが自己実現あるいは「」のステージにある関係です。

自己鍛錬論による動機づけで紹介したマズローのユーサイキアはルース・ベネディクトのシナジーに近い状態です。

フロー体験も一体感を得ることができチームでのフローを味わうことができます。言葉を使わずもお互いが理解できていて、状況が変化した時も阿吽の呼吸で対応することができます。

先ほどの繰り返しになりますが内発のステージにいる人が多い組織は我欲・衆愚のステージにいる人が行う攻撃的な略奪ではなく内発のステージの人の定見の獲得と共有の行動が他人を救わなくても自分で気づける組織に繋がるということが正に相乗効果なのです。

ただし、共進の現象は違うステージの人同士でも自分だけではなく他の人も助けてあげたいという気持ちが共鳴して起きる現象です。これ以外は違うステージ同士が共鳴し合うことはありません。

 

なべ底の原則

 

真の集団的な問題解決を可能にするには発進のステージまで組織として共有していないと真の解決は図られません。

途中の段階で実動に入ってしまうと問題解決の短絡化が起こり、場合によっては問題が再燃してしまう恐れがあります。これを浅い鍋といいます。鍋の底を沿うように深いところまで共有した組織だけが真のチームとなることができます。我欲・衆愚のステージの人は自分の我を通すために、そのままで解決を図りたいと思い、内観のステージの人は自分の定見を通すために、そのままで解決を図りたいと思い、内発のステージの人は対話が成功したと勝手に思うのです。しかし、真のチームになりチームでのフローを体験するような深い鍋に至る真のチームなった時に真の集団的な問題解決が図れるのです。

 

4つの原則は集団的問題解決を図る上で常に意識をすることで問題解決レベルを上げていきます。では次は法則です。

 

法則を知り注意・意識する

 

集団的問題解決に限らず、発動のステージに限らず人や集団に影響する法則がある。散消の法則繰り返しの法則友類の法則復元の法則らせんの法則行動変化の法則の6つです。

この法則を知っていて集団的な問題解決や個人的な問題解決を図るのとそうでないのとでは、少なからず達成の度合いが違ってきます。この法則を意識して行動していきましょう。

 

散消の法則

 

すべてのアイデアや目標はでき始めた時から固形のものが液体に、まとまったものがまとまりがなく、具体的なものが抽象的に、強い信念が弱い思いに、変わったアイデアがありきたりのアイデアに、熱い気持ちが覚めた気持ちに変わってしまう。

いかに優れたアイデアであってもプラグのスパークと同じです。圧縮されたガスが近くにないと爆発は始まりません。

散消の法則は不可逆性です。元に戻ることはありません。しかし、散消してももう一度作り直しすることはできます。

 

繰り返しの法則

 

繰り返しの法則とは繰り返すことで宇宙のリズムと共振しより強固なリズムになっていくこと。毎日昼と夜とが繰り返されるように、四季のめぐりが繰り返されるように、自然にはリズムがある。そのリズムに乗ることが重要だ。

自分で考えるリズムがついていくと考えは深く強く大きく考えることができるようになり、自分の考えがなくなると他人に影響を受け流されていく。

リズムがなくなり留まると散消の法則に飲み込まれていく。

 

友類の法則

 

同じものや近いもの同士は互いに寄せ付けるという法則。

ネガティブな考えを持つと同じようなネガティブな考えに共振し好意をもち更なる情報を与え合う。

違うもの同士でも近くにいるとその影響を受けその色に染まってしまう。

違う色ならその違和感を感じ早いうちにそこから抜け出さないといけない。

違う色に染まらなくても長く接するうちにもう離れなくてもいいや。ゆでガエルのように動けなくなってしまう。

与える人の周りには与える人が集まる。与える人の傍に奪う人が寄ってきても知恵があれば寄せ付けない。奪う人は最後に孤独になり、与える人周りにはたくさんの人が集まる。

 

復元の法則

 

自然に逆らって行ったことは最終的に元に戻す力が働くという法則。

力ずくで奪ったものは力ずくで奪い返され。

また力を使った行為は自分の力がなくなった時に今度は力を使われる。

嘘をつけばついた嘘を雪だるまのように嘘を重ねつじつまが合わなくなってゆく。

会社を興しても長い時間の中で消えてゆく。エクセレントな会社もエクセレントではなくなっていく。

 

環境を変えようとする力は環境の力で変えられる。

力によって変えられたように思うけれど、長い時間の流れで引き戻されい行く。

 

しかし、元に戻されるのだから何もしない方が良いという意味ではない。

皆が求めている行為や必要な要望に対して対応する行為は自然に合致した行為なので復元されない。

 

感謝すれば感謝される。優しくすれば優しくされる。挨拶すれば挨拶される。恨めば恨まれる。嫌えば嫌われる。すべて復元されるのだ。

 

らせんの法則

 

目的をもって行動しても繰り返しの法則に乗れなかったり復元の法則によって戻される法則に引き戻されそうになっても自然に合致した行動により成長軌道に乗っていく法則。

対応として、その時に同じ場所に戻らず一段高い場所を目指す。問題が起きて戻されても問題を認識した時点で元の場所ではなく一段高い場所になっているはずだ。

必ず以前よりプラスαの行動をしたり、成果が出なかったらやり方を変える行動をしたりする。

 

どうしても同じものなら名前を変える、売り方を変える、売る人を変えて新しいものにしていかなければならない。

そうでないと時間の経過によって過去のものとして扱われ誰も見向きをしなくなる。

新たな商品でも時間が経つにつれ古い商品になり、新鮮なものでも鮮度が落ちていく散っていくと同時に古くなっていくのもこの法則だ。

 

行動変化の法則

 

いくら努力をしてもただ唯一行動だけが変化をもたらすという法則。

いくら画家が絵をかいても売らなければ画家と呼べない。作家がいくら本を執筆しても本を売らなくては作家といえない。

いくら製品を作っても売れないとメーカーとはいえない。

問題が分かっても対策を実行しなければ問題解決にはならない。

政治を批判しても投票に行かなければ民主主義とはいえない。

頭に描いたことや人に見えない努力、倉庫にしまっている製品は人に見せ価値を理解してもらい購入という行動を起こしてもらうことがただ唯一の変化だ。

成功の反対は失敗ではない。失敗は行動の結果を経験として与えてくれる。だから成功の反対は何もしないことなのだ。

 

最後に

 

繰り返しになるがこの4つの原則と6つの法則を常に頭に入れておくことが必要です。たとえば、人と雑談している時でも相談している時でも問題が生じている時でもです。

部下や上司や友人と良い関係を構築できないのは、あなたが損を恐れるあまりにGIVEが優先できていないのです。

周りが自分を分かってくれないのは、あなたの方が周りを理解していないからなのです。

周りが良い人間関係でないのは、周りやあなたが衆愚・我欲のステージにいて上のステージを目指していないからなのです。

問題が繰り返し起きるのは、複雑な問題に対して浅い解決方法を選んでいるからなのです。

また、立てた目標に到達できないのは、目標へのエネルギーが消えてしまっているからなのです。

行動が続かないのは、自然のリズムに乗った行動ができていないからです。

良い方向に向かわないのは、良い環境を選んでないからです。また自分が良い環境になっていないからなのです。

自分がとった行動が良い結果をもたらさないのは、自然に逆らった行動をしているからなのです。

努力をしても成果が出ないのは、単に行動を繰り返しているだけで工夫や改善を加えていないからなのです。

あなたが何も変わらないのは、考えているばかりで具体的な行動をしていないからなのです。