孫子兵法戦略による思想篇
慎重に考え抜いて行動する
競争は会社の重要事項です。場合によって競争に疲れ果て社員が辞めてしまったり、会社が傾いてしまうことがあるかもしれません。よくよく考えて行動すべきです。
孫子曰、兵者國之大事、死生之地、存亡之道、不可不察也。(計篇)
なるべく戦いを避ける
勝率100%は最高の勝ち方ではありません。戦わないで敵を屈服させるのが最高の勝ち方です。
是故百戰百勝、非善之善者也。不戰而屈人之兵、善之善者也。(謀攻篇)
戦わずして勝つというのは孫子の兵法における基本的な考えですが、企業間において戦わなければ誰が得をし誰が損をするのでしょうか。
業界団体の利
様々な業界団体がありますが税理士会、医師会の団体は独自のルールを決めているようです。開業に対する規制、価格・料金の標準、団体に入っていると優先的に入ってくる情報、関連資格を有利に取得できる取り計らいなど団体加盟者にとってメリットがあるようです。一番大きいのは競争を避けるように仕向ける工夫でしょう。あからさまに行うと独占禁止法に関わってくるのでそこまでは行わないでしょう。競争がないようにすることはだれが損をするかは言うまでもありません。
外交を行い、万が一の場合の戦いの準備をしタイミングを計る
戦わないことが最高の勝ち方だとしても戦いを放棄しているのではなく、万が一の備えて戦いの準備をしておくことが必要です。
戦わない間は常に外交して益があれば交流し、更に益があれば提携します。競合に先んじて交流を結べば相手を孤立させることもできます。しかし、万が一に備えて競争の準備をしておくのです。競争する必要があってから準備しているのでは遅いのです。
頭を使って勝つことが最高の戦い方
最高の戦い方は、競合の戦略を未然に阻止することです。その次は、競合の会社同士の交わりや社員同士の交わりを断つようにすることです。その次は、直接戦い合います。一番ダメなのは、競合が鉄壁に守っているところを攻撃することです。
故上兵伐謀。其次伐交。其次伐兵。其下攻城。攻城之法、爲不得已。(謀攻篇)
戦い方の見極め方がある
戦ってよい場合と戦ってはならない場合とを分別している者は勝つ。 大きな組織と小さな組織それぞれの運用法に精通している者は勝つ。上と下の目標を同じくすれば勝つ。こちらが準備をし、相手が準備していなければ勝つ。営業のトップが優秀で、社長が余計な干渉をしなければ勝つ。
故知勝有五。知可以戰、與不可以戰者勝。識衆寡之用者勝。上下同欲者勝。以虞待不虞者勝。將能而君不御者勝。此五者知勝之道也。(謀攻篇)
戦いはお金がかかるので損益を考える
競合にダメージを与えるのは戦いの中では当然でありますが、競合の顧客やセールスを奪うのはな利益のためです。だから、最初にそれを行ったものに褒賞を与え、獲得した顧客と引き抜いたセールスを優遇することで、競合に勝ってますます強くなるということです。競合に勝つことは重要ですが、長期戦は決して良くない。ですから戦い方をよく知っているリーダーは社員や会社の運命を左右する重要な役割なのです。
故殺敵者怒也。取敵之利者貨也。故車戰得車十乘已上、賞其先得者、而更其旌旗、車雜而乘之、卒善而養之。是謂勝敵而益強。故兵貴勝、不貴久。故知兵之將、生民之司命、國家安危之主也。(作戦篇)
戦いはしっかりとした計算が必要
戦うときはしっかりと計算しましょう。戦い場所を物差しで測ると、投入する資源の量が分かり、そうすることで必要なセールスの数が分かり、それを基に競合と比較し、勝てるのかどうかを検討するのです。
兵法、一曰度、二曰量、三曰數、四曰稱、五曰勝。(形篇)
作戦は時間をかけず素早く終わらせる
戦争の場合は多くの機材とセールス部隊を用意し長い時間をかけて戦う準備します。そのために多くの資材を使い1日でも多額の資金が必要でこれでようやく戦う兵力を維持できます。
例え勝ったとしても長引けばセールスは疲れ果て財務も弱くなってしまいます。それに乗じて競合は攻めてくるかもしれません。それではよっぽど知恵者がいても良くすることはできないでしょう。
孫子曰、凡用兵之法、馳車千駟、革車千乘、帶甲十萬、千里饋糧、則内外之費、賓客之用、膠漆之材、車甲之奉、日費千金。
然後十萬之師舉矣。其用戰也、勝久則鈍兵挫鋭。攻城、則力屈。久暴師、則國用不足。夫鈍兵挫鋭、屈力殫貨、則諸侯乘其弊而起。雖有智者、不能善其後矣。(計篇)
戦うことで早く終わらすことが良いと聞くことがあっても、長引いて良いといったことは聞いたことがありません。戦争が長引いて利益があるなんてことはないのです。ですから、戦争の弊害を知っているものでないと利益を知ることができないのです。
故兵聞拙速、未睹巧之久也。夫兵久而國利者、未之有也。故不盡知用兵之害者、則不能盡知用兵之利也。(作戦篇)
第二次世界大戦の日本も長引かせずに講和にもっていくことができればこれほどの甚大な損害と多くの生命を失わずに済んだという人もいます。
敵を欺いて臨機応変に行動する
競合との戦いでは相手を欺かなければなりません。
兵者詭道也。(計篇)
戦いの準備
なるべく戦いは避けるのですが、戦う可能性がある場合に備えて冷静に準備をしておく必要があります。
五事
1:戦ってよい場合と戦ってはならない場合とを分別している者は勝つ。
2:大部隊と小部隊それぞれの運用法に精通している者は勝つ。
3:上下の意思統一に成功している者は勝つ。
4:計略を仕組んで、それに気づかずにやってくる敵を待ち受ける者は勝つ。
5:営業部長が有能で社長が余計な干渉をしない者は勝つ。
故經之以五事、校之以計、而索其情。(計篇)
七計
1:社長はどちらが社員を掌握できる賢明さを備えているか
2:営業部長の能力はどちらが優れているか
3:天地がもたらす利点はどちらにあるか
4:営業マニュアルや命令はどちらが徹底しているか
5:セールス数はどちらが強大か
6:セールスはどちらが営業スキルに習熟しているか
7:賞罰はどちらが明確に実行されているか
故校之以計、而索其情。曰主孰有道、將孰有能、天地孰得、法令孰行、兵衆孰強、士卒孰練、賞罰孰明。(計篇)
いざとならば
組織力を上手く活用する
大勢の組織を少数の組織のように動かせるのは、組織の編成が優れているからです。大勢の組織を少数の組織のように戦わせることができるのは、指揮の仕方が優れているからです。
競合から攻撃を受けても負けないのは、正奇の戦い方の使い分けができるからです。競合に簡単に勝てるのは、こちらの強みで相手の弱みを攻撃するからです。
孫子曰、凡治衆如治寡、分數是也。闘衆如闘寡、形名是也。三軍之衆、可使必受敵而無敗者、奇正是也。兵之所加、如以?投卵者、虚實是也。(勢篇)
正法と奇法の組み合わせは無限
おおよそ競合と戦う場合は正法で戦いから始まるが、奇法で決着がつく。良く勝つものはまるで昼夜が繰り返すように、大河の流れのように、尽きずに奇法が出てくる。
凡戰者、以正合、以奇勝。故善出奇者、無窮如天地、不竭如江河。(勢篇)
正法と奇法の組み合わせは2つではなく、その応用まで入れれば無限の種類があります。戦い方が上手いものはいくつもの組み合わせを考え実行できます。
力をためて一気に実行する
激流は速く大きい岩も流してしまいます。これが勢いです。鷲は速く一瞬にして獲物を襲います。これを節といいます。したがって、良く勝つものは勢い激しく一瞬で決着をつけます。勢は弓を張るようであり、節はそれを放つようです。
激水之疾、至於漂石者、勢也。鷙鳥之疾、至於毀折者、節也。是故善戰者、其勢險、其節短。勢如?弩、節如發機。(勢篇)
巌流島での宮本武蔵と佐々木小次郎の戦いは、武蔵が小次郎を長い間待っていたのですが勝負は一瞬だったと言われております。
風林火山
1:進むときは風の如く
2:待つときは林の如く
3:侵略するときは火の如く
4:守るときは山の如し
故其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山、難知如陰、動如雷震、掠郷分衆、廓地分利、懸權而動。(軍争篇)